DNAは紫外線・化学物質・放射線・細胞内代謝などによって日常的に損傷を受けます。
この損傷を修復するシステム(DNA修復機構)が働かないと、突然変異が蓄積し、がんや遺伝病を引き起こします。
| 修復経路 | 主な機能 | 関連疾患 |
|---|---|---|
| 塩基除去修復(BER) | 酸化・アルキル化などによる小損傷の修復 | 変異型:神経変性疾患、がん |
| ヌクレオチド除去修復(NER) | 紫外線によるピリミジンダイマー除去 | 色素性乾皮症(XP) コケイン症候群(CS) |
| ミスマッチ修復(MMR) | DNA複製時の誤り修正 | リンチ症候群(遺伝性非ポリポーシス大腸がん) |
| 相同組換え修復(HR) | 二本鎖切断の正確な修復 | 乳がん・卵巣がん(BRCA1/2変異) ファンコニ貧血 |
| 非相同末端結合(NHEJ) | 二本鎖切断の迅速修復(誤りやすい) | 重度免疫不全症(SCID) |