HIFU後の「救済放射線」成功率UPマニュアル
照射範囲/線量/併用療法/PSMA-PET活用
医学エビデンスを実用マニュアルとして最適化🔥
1. 成功率に最重要:照射開始のPSA値
◎ 医学的に“成功率が跳ね上がるPSA”
● PSA 0.20〜0.50 → 成功率最大(70〜85%)
● PSA 0.50〜1.00 → 成功率やや低下(55〜70%)
● PSA 1.00〜2.00 → 成功率が急落(40〜55%)
● PSA > 2.0 → 追加検査後、局所+転移の両面治療が必要
HIFU後の“+2.0基準”に達する前、PSA0.2〜0.5で照射した群が圧倒的に良好。
2. PSA倍加時間(DT)で成功率が変わる
PSA DTは「局所」か「転移」かの判断材料
● DT > 6か月 → ほぼ局所 → 救済放射線が非常に効きやすい
● DT 3〜6か月 → グレーゾーン → PSMA-PET併用必須
● DT < 3か月 → 微小転移疑い → 放射線単独では不十分
3. 成功率を大きく左右する「照射範囲」
基本:骨盤(前立腺床)+精嚢基部 が推奨。
◎ 標準的なField
- 前立腺床(Prostate Bed)
- 精嚢基部(Seminal Vesicle Bed)
- 吻合部周囲(局所再発好発部位)
◎ リンパ節照射が必要なケース
● PSA が 0.7〜1.0 以上
● DT 3〜6ヶ月(やや早い)
● MRIで不明瞭
● Gleason 8〜9
→ 内腸骨リンパ節まで照射すると再発率が有意に下がる。
4. 総線量と分割数(Gy)
◎ 前立腺床(最重要)
◎ 精嚢基部を含める場合
◎ 骨盤リンパ節を含める場合
- 45〜50 Gy(通常)
- “同時統合ブースト”で局所は68〜70 Gy
線量のコツ:
● 68 Gy以上の群 → 再発率が最も低い
● 72 Gy以上 → 副作用が増えるだけでメリットが少ない
5. 成功率を20〜30%上げる“併用ホルモン療法”
◎ 必要なケース
- Gleason 8〜9
- PSA 0.7〜1.0以上
- DT < 6ヶ月
◎ 標準的な併用期間
併用ADTは
● 再発率 ↓
● 転移率 ↓
● PSA安定期間 ↑
恩恵が大きい。
6. PSMA-PETの使いどころ(成功率に直結)
◎ もっとも役立つPSA域
● PSA 0.20〜0.50 → 反応率 40〜50%
● PSA 0.50〜1.00 → 反応率 65〜75%
● PSA 1.00〜2.00 → 反応率 85%以上
PSMA-PET陽性→範囲を拡大できる=成功率が確実に上がる。
7. 成功率が最も高い「救済放射線フロー」
① PSAが0.2〜0.5で気づく
↓
② DT計算(>6ヶ月なら局所)
↓
③ MRI → PSMA-PETで範囲決定
↓
④ IMRT:66〜70Gy(局所)+必要なら骨盤45Gy
↓
⑤ 半年間のホルモン併用で再発率が底上げ
↓
⑥ PSAを3ヶ月ごとに監視
【結論】HIFU後、救済放射線は“条件が揃えば非常に効く”
成功率を最大化する条件 まとめ
✔ PSA 0.2〜0.5で開始
✔ DT > 6ヶ月だと最も効く
✔ MRI+PSMA-PETで範囲精密化
✔ 前立腺床 66〜70 Gy
✔ 必要な人はホルモン6〜12ヶ月
このセットが揃えば、救済放射線は“最強の再発防止手段”になる。