PSMA-PET と MRI の完全比較(前立腺がん)
“どちらをいつ使うべきか” が明確に分かるプロ仕様🔥
1. 得意分野の比較(何が得意か?)
| PSMA-PET |
MRI |
|
◎ 微小リンパ節転移(2〜4mm)
◎ 微小骨転移
◎ PSA0.2〜0.5でも病巣発見
◎ 再発原因の“特定”に最強
◎ 全身検索(1回で全身)
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◎ 局所再発(前立腺床・吻合部)
◎ 精嚢の浸潤度
◎ 神経血管束の評価
◎ 手術前のTステージ評価
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● 局所:MRI
● 全身・微小転移:PSMA-PET
2. PSA値ごとの “病巣検出率の違い”
| PSA値 |
PSMA-PET 陽性率 |
MRI 陽性率 |
| 0.20–0.29 |
30〜40% |
5〜10% |
| 0.30–0.50 |
40〜55% |
10〜20% |
| 0.50–1.00 |
65〜75% |
20〜30% |
| 1.00–2.00 |
85%以上 |
35〜50% |
| 2.0以上 |
95%近い |
50〜60% |
HIFU後・手術後どちらも
PSMA-PETの方が「圧倒的に早期に病巣を拾う」。
3. 部位別の“見える・見えない”
| 部位 |
PSMA-PET |
MRI |
| 前立腺床(吻合部) |
△(小病巣は弱い) |
◎ 最も強い |
| リンパ節(3〜4mm) |
◎ 見つける |
× ほぼ見えない |
| 骨転移(微小) |
◎ |
△ |
| 精嚢基部の再発 |
○ |
◎ |
| 遠隔転移(肺・肝) |
◎一度で全身 |
× 対象外 |
4. いつ何を使う?(状況別の最適解)
◎ 手術後(前立腺全摘後)
- PSA 0.20–0.50 → PSMA-PET 推奨
- 吻合部疑い → MRIが最強
◎ HIFU後・放射線後
- ナadir+1.0 → まずPSMA-PET
- 照射範囲の決定 → MRI+PSMA-PET併用がベスト
◎ 救済放射線の前の評価
PSMA-PET(転移有無)
+
MRI(局所範囲)
= 成功率が最大化する
5. 長所・短所まとめ
| PSMA-PETの長所 |
短所 |
|
✔ 微小転移を高確率で発見
✔ PSA0.2から機能する
✔ 全身1回で検索
✔ 救済放射線の範囲決定に必須
|
✖ 費用が高い(10〜20万円)
✖ 前立腺床の小病巣は弱い
|
| MRIの長所 |
短所 |
|
✔ 局所再発に最強
✔ 前立腺床・精嚢・吻合部の評価
✔ 放射線計画に必須
|
✖ 微小リンパ節転移に弱い
✖ PSA0.5未満では拾いにくい
|
【結論】PSMA-PETとMRIをどう使い分ける?
◆ 局所疑い → MRI
◆ 位置が不明・微小転移 → PSMA-PET
◆ 救済放射線の前 → 両方セット
PSMA-PETで“転移していない”と分かる
+
MRIで“局所の深さを特定”すると
救済放射線の成功率は最大になる🔥