RI(骨シンチ)検査|流れ・準備・当日の注意点

RI=核医学(Radioisotope) 前立腺がんの骨転移評価

検査の目的

放射性医薬品(例:99mTc標識リン酸化合物)が骨代謝の活発な部位に集まる性質を利用し、
骨転移・骨折・炎症の有無や広がりを全身で評価します。

当日の流れ(所要:半日〜数時間)

ステップ内容ポイント
① 来院・問診 既往歴・内服・アレルギー確認 金属類/厚着は撮影時に外すことあり
② 放射性医薬品の注射 腕の静脈から少量投与 痛みは採血程度。副反応は稀
③ 待機(取り込み時間) 2〜3時間院内/外で待機 水分を多めに摂る・排尿を促す(背景を減らし画質↑)
④ 撮影(ガンマカメラ/SPECT) ベッドに仰臥、全身10〜30分 動かないことが最重要。痛い部位は事前申告
⑤ 終了・帰宅 日常生活OK その日も水分摂取を継続し排泄促進

事前準備と注意

準備

  • 原則食事制限なし(施設指示に従う)
  • 水分を十分に(検査前後)
  • 内服は通常通りでOKだが、腎機能低下や抗骨粗鬆薬の有無を申告

安全面

  • 被ばく量は少量で通常問題なし
  • 妊娠・授乳中は事前に必ず申告(授乳一時中断指示あり得る)
  • 副作用は稀:発疹/気分不快など(症状時はすぐ申告)

結果の見方(よくある所見)

所見意味対応
限局した強い集積(脊椎・骨盤など) 骨転移や骨折の疑い MRI/CTで精査し確定診断
関節周囲の線状集積 変形性関節症などの変化 臨床症状と総合判断
多発する不整集積 多発骨転移の可能性 治療方針(全身療法+局所照射)を検討

骨シンチとPSMA-PETの違い(簡易比較)

項目骨シンチ(RI)PSMA-PET
検出対象骨代謝の亢進部位前立腺がん特異分子(PSMA)
強み広く普及・全身骨を一度に評価骨+リンパ節/臓器転移の感度が高い
弱み骨折/炎症でも陽性になりやすい施設/保険適用の制限がある場合

よくある質問(FAQ)

検査前に医師へ伝えること(チェック)

□ 妊娠/授乳の可能性 □ 腎機能低下の既往 □ 直近の骨折・打撲・手術歴
□ 現在の痛みの部位(例:腰・骨盤・肩など) □ 服用中の薬(特に骨関連薬)

※本ページは一般的な説明です。具体的な準備・当日の動線・結果説明のタイミングは病院の指示に従ってください。
痛みが強い、しびれや歩行障害がある場合は、前倒しで主治医へ連絡してください。

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