膀胱内視鏡検査(膀胱鏡)

※最終判断は必ず主治医の指示を優先

検査の目的

  • 膀胱内(粘膜・出血源・腫瘍・結石・炎症・カテーテル接触部)の直接観察
  • 尿道〜膀胱頸部の形態確認(出血・狭窄・吻合部の評価など)
  • 必要に応じて生検(組織採取)や止血処置を追加
前立腺全摘の前後で、出血源や吻合予定部の状態確認に用いられることがあります。

検査の種類

  • 軟性膀胱鏡 痛みが少なめ・外来で一般的
  • 硬性膀胱鏡 視野が広い・処置に有利(施設方針による)

事前準備(施設指示が最優先)

  • 服薬確認:抗凝固薬・抗血小板薬・糖尿病薬などは必ず申告(中止可否は主治医判断)
  • アレルギー・過去の尿路感染の既往を申告
  • 排尿痛・発熱・血尿がある場合は事前に連絡
  • 当日の食事:多くは通常食可(鎮静の有無で変動)

持ち物

  • 保険証・紹介状・服薬リスト/お薬手帳
  • ナプキンやパッド(軽い血尿対策)
  • 替えの下着・ズボン(任意)

検査の流れ(外来・例)

  1. 受付・説明・同意取得(質問はこの時に)
  2. 排尿・尿検(感染チェック)
  3. 尿道麻酔ゼリー注入 → 数分待機
  4. 内視鏡挿入(尿道→前立腺部尿道→膀胱)・観察
  5. 必要時に生検や止血処置
  6. 終了後、排尿確認・説明を受けて帰宅
所要:観察のみで約5〜10分、生検や処置があると延長。

痛み・不快感

  • 尿道違和感・軽い痛み・尿意が出ることがあります
  • 鎮痛は局所麻酔が基本。必要時は追加対応(施設方針)

検査後の過ごし方

  • 当日は水分をやや多めに摂取(医師制限がある場合は従う)
  • 1〜2日、軽い血尿・しみる感じがあり得ます
  • 入浴はシャワー中心。湯船・飲酒・激しい運動は当日〜翌日は控える
  • 抗菌薬が処方されたら指示通りに内服

結果の受け取り

  • 観察所見は当日説明されることが多い
  • 生検を行った場合は病理結果に数日〜2週間程度

主な合併症(多くは軽度・一過性)

  • 血尿・排尿時痛・頻尿/尿意切迫
  • 尿道出血・軽い下腹部不快感
  • 稀に尿路感染(発熱、悪寒、濁尿)
  • ごく稀に尿閉・穿孔等(処置を伴う検査時)
至急受診・連絡の目安
38℃以上の発熱/悪寒、血の塊が続く・排尿困難、強い腹痛や持続する鮮血、症状が改善しない場合。

よくある質問

  • Q. 痛みは強い?
    A. 多くは「しみる・圧迫感」程度。麻酔ゼリーで軽減できます。
  • Q. トイレはすぐ行ける?
    A. 検査直後に排尿確認をします。軽い血尿は通常1〜2日で軽快。
  • Q. 車の運転は?
    A. 鎮静がなければ多くは可。鎮静あり・体調不良時は不可。
  • Q. 前立腺全摘に関係ある?
    A. 出血源や吻合予定部の確認、術前後の評価に役立ちます。

同意チェック(個人用メモ)

これは一般向けテンプレートです。検査方法・使用機器・鎮静や抗菌薬の扱いは施設で異なります。個別の指示がある場合は必ずそちらを優先してください。