再発性・再燃性前立腺がん|食で再発抑制をサポート
ポイント概要
・根拠が比較的安定:地中海型の食事パターン+身体活動は、がんサバイバーの全身健康と長期予後に好影響が示唆されています。推奨パターン
・個別食材はエビデンスに強弱:トマト由来リコピン、十字花科、豆類・大豆、魚のオメガ3、全粒穀物、ナッツは“支持的”データが多い一方、赤身・加工肉、過剰アルコール、超加工食品、飽和脂肪の多い食は控えめが無難。総合的に
① 基本の食事パターン(地中海型をベースに)
- 野菜・果物をたっぷり(特にトマトベリー葉物十字花科(ブロッコリー/キャベツ/ケール等))
- 主食は全粒穀物中心(玄米、全粒パン、オート麦)
- たんぱく質は豆類・大豆食品(豆腐/納豆/枝豆)と魚(青魚)を軸に
- 脂質はオリーブ油+ナッツ/種子
- 乳製品は低〜中量を目安(個々の方針に合わせて)
- 控えめ:赤身・加工肉揚げ物・飽和脂肪過多砂糖飲料/超加工品過剰アルコール
- 体重管理と運動:週150–300分の中強度を目安に有酸素+筋力
- 禁煙・節酒・十分な睡眠・ストレスケアも並行
② “積極的に摂りたい”食品とヒント
- トマト・加工トマト(リコピン):オイルと一緒が吸収◎(トマト煮、トマトソース、ミネストローネ)。研究では前立腺への支持的データがある一方、治療効果の断定はできないため“日常の軸”として活用。
- 十字花科野菜(ブロッコリー、芽キャベツ等):加熱し過ぎない蒸し調理+刻みで有用成分を活かす。
- 大豆・豆類(豆腐、納豆、枝豆、ひよこ豆):等エネルギー比較で動物性たんぱくを置き換え。
- 魚(特に青魚):週2〜3回。焼き/蒸し/煮で。
- 全粒穀物・ナッツ・種子:食物繊維で代謝と腸内環境をサポート。
- 緑茶:カテキンの研究は進行中。カフェインや薬との相互作用に注意しつつ、日常の温かい飲み物として。
③ 1日の“かんたんモデル献立”(例)
朝
全粒パン+オリーブ油トマト&バジル、プレーンヨーグルト+ベリー、緑茶
昼
玄米+納豆、ブロッコリーと豆のサラダ(オリーブ油/レモン)、わかめ味噌汁、温かい緑茶
夕
サバの香草ロースト、彩り野菜のラタトゥイユ、全粒クスクス少量、オリーブ油ベースのドレッシング
間食
くるみ一握り、果物(小)、水または麦茶
④ 注意ポイント
- サプリ単独での“治療効果”は確立していません。まずは食事全体のパターン改善を優先。
- ワルファリン等の抗凝固薬使用中は、ビタミンKや濃い緑茶の摂取量変動に注意。
- 体重・血圧・脂質・血糖などの代謝指標を定期フォローし、主治医と共有。
参考エビデンス(要旨)
・地中海型+運動:がん予防/サバイバーの健康行動として推奨され、身体活動は週150–300分が目安。ACSガイドライン(2022/2025更新)。 [oai_citation:0‡ACS Journals](https://acsjournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.3322/caac.21719?utm_source=chatgpt.com)
・地中海型と前立腺:観察研究で進行抑制や症状面の関連が示唆(例:野菜摂取↑で機能面良好の報告)。 [oai_citation:1‡サイエンスダイレクト](https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0378512223004474?utm_source=chatgpt.com)
・リコピン(トマト):前立腺リスク低下と関連する研究が多いが、再発抑制に関しては混在。食品からの摂取を推奨。 [oai_citation:2‡PMC](https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4616444/?utm_source=chatgpt.com)
・大豆/イソフラボン:アジア集団を中心にリスク低下の関連や近年の系統的レビュー。食品から適量摂取を。 [oai_citation:3‡PMC](https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3962012/?utm_source=chatgpt.com)
・緑茶カテキン:前立腺組織指標や進行抑制を探索する臨床試験が進行/実施。過量サプリは避け、飲料として。 [oai_citation:4‡PubMed](https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22044694/?utm_source=chatgpt.com)
※ 本カードは「再発抑制をサポートする生活習慣」の整理です。診療方針や薬物療法の代替ではありません。症状や検査値(PSA、画像所見等)に変化があれば速やかに主治医へ。
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