前立腺がん全摘後の再発治療 ― 入院が必要な場合

全摘後の再発治療の多くは外来で行われますが、一部の治療は入院を伴うことがあります。 入院の目的は、副作用の観察や点滴治療の安全管理、放射線治療の集中実施などです。

1. 放射線治療（救済放射線）

• 通常は外来通院で1日1回×5〜7週間行います。
• ただし遠方からの通院が困難な場合や、副作用管理が必要な場合は短期入院になることがあります。
• 入院期間の目安：1〜2週間

2. 化学療法（ドセタキセルなど）

• 点滴による抗がん剤治療を行う場合、初回は副作用の有無を確認するため入院することがあります。
• 慣れてきたら外来投与に切り替え可能です。
• 入院期間の目安：3〜7日（初回）

3. 放射性医薬品治療（ラジウム-223／ルテチウム-PSMA）

• 放射性物質を点滴や注射で投与する治療です。
• 放射線防護管理が必要なため、1〜3日程度の入院が求められます。
• 副作用：骨髄抑制、倦怠感、軽度の消化症状など。

4. 合併症・症状管理のための入院

5. 入院を検討すべきサイン

• 強い倦怠感、体重減少、食欲不振
• 排尿が困難・血尿が出る
• 骨や腰の痛みが強く、歩行が難しい
• ホルモン療法や抗がん剤で副作用が強い

6. 入院治療後の流れ

状態が安定すれば外来通院に切り替え、PSAモニタリング・ホルモン療法・再照射・疼痛管理などを継続します。