甘酒チャバッタ

やさしい甘み&もっちり。家庭オーブンで作る高加水パン

所要時間:当日3〜6h / 冷蔵長時間 12〜24h
高加水(約80%) ノーシュガー オリーブオイル少量
甘酒の扱いコツ:酵素が強い甘酒はグルテンを緩めることがあります。気になる場合は 70℃×5分程度で甘酒を加熱(失活)→冷まして使用すると安定します。

分量(2本・総粉量400g想定)

強力粉 70% + 準強力粉 30%合計 400 g
甘酒(濃厚タイプ・粒/ペースト可) *約80%が水分と想定160 g
水(20〜24℃)約 150 g(目安)
生種(ルヴァン/元種・100%加水)80 g(=粉40g+水40g)
8 g(粉比2%)
オリーブオイル12 g(任意・粉比3%)
※目標加水は約80%(粉400gに対し総水分320g)。
甘酒の水分(約128g)+生種の水分(40g)を差し引き、水は 約152g が目安。生地の様子で±10〜20g調整。

作り方(天然酵母)

  1. オートリーズ(15〜30分)
    ボウルに粉類(強力+準強力)・甘酒・水の8割を入れ、粉気がなくなるまで混ぜて休ませる。
  2. 本混ぜ(5分)
    生種→残りの水で溶いて加える。塩→オイルの順で加え、ヘラで繋げるだけ。生地温24〜25℃目安。
  3. バルク発酵(一次)
    室温23〜26℃で3〜5時間または冷蔵4℃で12〜18時間
    前半60〜90分に1回ずつ3回、ボウル内でストレッチ&フォールド(四方から折る)。
  4. プレシェイプ(軽整形)
    生地が1.6〜2倍になり気泡が見えたら、台に出して粉を軽く振り、触りすぎないよう長方形に整える。10〜15分休ませる。
  5. 成形
    長方形をカードで2分割し、端を軽く折りたたむだけの「ルーズ成形」。打ち粉を敷いたクッキングシートへ。
  6. 最終発酵(ベンチ)
    室温で30〜45分。表面がふわっとして指で触れるとゆっくり戻る。
  7. 焼成
    オーブンを250℃で十分予熱(天板も熱く)。
    霧吹き or 受け皿に熱湯でスチーム。
    230〜240℃で18〜22分焼く(色付き次第)。途中スチームを抜いて皮をパリッと。
  8. 冷ます
    ケージ上で完全に冷ますと内層が落ち着き、甘酒の香りが立つ。

分量(2本・総粉量400g想定)

強力粉 70% + 準強力粉 30%合計 400 g
甘酒(濃厚) *約80%が水分160 g
水(20〜24℃)約 190 g(目安)
インスタントドライイースト0.8 g(長時間冷蔵)/ 2.5〜3 g(当日仕上げ)
8 g
オリーブオイル12 g(任意)
※狙い加水は約80%。イースト速攻法は水をやや控えめ→ミキシング後に追加で微調整。

作り方(ドライイースト)

  1. 粉・甘酒・水の8割・イーストを混ぜて15分オートリーズ。
  2. 塩→オイルの順で加え、ベタつく場合は台上叩きごね1〜2分か、ボウル内スパチュラで引き伸ばし→折りを数回。
  3. 一次発酵:室温26〜28℃で60〜90分(2倍弱)または冷蔵4℃ 8〜12h
  4. 以降は天然酵母版の④〜⑧と同様に。

美味しく仕上げるポイント

  • 触りすぎない:チャバッタは気泡命。カードでやさしく扱う。
  • 甘酒の種類:濃厚タイプ(どろり)を想定。サラサラ甘酒は水を10〜20g減らす。
  • 塩は後入れ:オートリーズ後に入れると伸びやすい。
  • 高温短時間+スチーム:よく膨らみ、クラムはもっちり、クラストはパリッ。

アレンジ(生地に混ぜるだけ)

  • オリーブ&ハーブ:オリーブ輪切り40g + 乾燥ローズマリー1g
  • くるみ:ローストくるみ60g(フォールド2回目で混ぜ込み)
  • 野草粉末:ヨモギ/スギナ/カラムシ粉 4〜6g(粉の一部置換)
  • 甘酒×全粒粉:準強力粉の半量を全粒粉に(吸水+5〜10g調整)

失敗対策Q&A

  • 生地がゆるすぎ:打ち粉で整形OK。次回は水−10〜20g。
  • 横にだれる:一次発酵の取りすぎ。1.6倍で切り上げる/冷蔵法に。
  • 酸味が出た:甘酒+酵母で長時間は酸味が出やすい。生地温を下げ、冷蔵主体で。

保存・提供

  • 粗熱後にスライス→1枚ずつ冷凍。トーストで復活。
  • サンド例:野草ペースト+山菜ソテー、発酵バター+はちみつ、トマト+モッツァレラ。

ベーカーズ%(参考)

材料天然酵母イースト
粉(強70/準30)100%100%
水分合計(甘酒水分含む)約80%約80%
甘酒40%40%
生種(100%加水)20%
ドライイースト0.2%(長時間) / 0.6〜0.75%(当日)
2%2%
オリーブオイル3%(任意)3%(任意)

通常のチャバッタ vs 甘酒チャバッタ

比較項目 通常のチャバッタ 甘酒チャバッタ
基本材料 小麦粉、水、塩、酵母 小麦粉、水、塩、酵母 + 甘酒
甘み ほぼ無し、粉の風味が主体 甘酒の自然な甘さでほんのり甘い
香り 小麦と発酵由来の香ばしさ 麹の香りと柔らかい甘い香りがプラス
食感 外はパリッ、中は気泡多く軽い 外は同じくパリッ、中は
よりしっとり&もちもち
栄養 炭水化物が中心 ビタミンB群・アミノ酸・オリゴ糖がプラス
保存性 時間が経つと硬くなりやすい 甘酒の水分保持力で
しっとり感が長持ち
アレンジ オリーブ、ドライトマト、ハーブなど +野草粉末(ヨモギ・カラムシなど)、
甘み素材とも好相性

※甘酒は麹由来の栄養と風味を加えた和×伊のハイブリッドパンです。

© 五箇山-野草アレンジ