野生種(食用/薬効/採取時期/保存法)
採取・調理の安全注意を必ずお読みください。
よもぎ(Artemisia princeps)
部位:葉/若芽
- 食用
- 餅・団子の香り付け、天ぷら、よもぎ茶、若葉の胡麻和え。
- 薬効
- 健胃、駆風、消炎。伝統的に冷えや月経痛に用いられる。
- 採取時期
- 春(3〜5月)に柔らかい若葉を採取。
- 保存法
- 陰干しして乾燥保存(密閉容器)、冷凍保存で香りを保持。
スギナ(Equisetum arvense)
部位:若芽(胞子茎)・地上茎
- 食用
- 若芽を茹でて和え物、佃煮。歯触りを活かす少量使用。
- 薬効
- 利尿、骨の形成補助(シリカ含有)。伝統的に利尿薬として使用。
- 採取時期
- 春(3〜4月)の胞子茎を採取。
- 保存法
- 茹でて冷凍、または塩漬け。乾燥は香りが飛ぶため非推奨。
タンポポ(Taraxacum spp.)
部位:葉・花・根
- 食用
- 若葉のサラダ、花の天ぷら、根は焙煎して代用コーヒーに。
- 薬効
- 利胆、利尿、肝機能補助。食欲不振や消化不良に伝統利用。
- 採取時期
- 葉:春と秋、根:秋に掘り上げる。花は春〜初夏。
- 保存法
- 葉は湯がいて冷凍または塩漬け。根は乾燥して粉にする。
イタドリ(Polygonum cuspidatum / Fallopia japonica)
部位:若茎
- 食用
- 若茎のアク抜き後、酢漬け・煮物・きんぴら。さわやかな酸味。
- 薬効
- 利尿、解毒、下痢止めに伝統利用。高用量は下痢注意。
- 採取時期
- 春〜初夏(5月前後)の若い茎。
- 保存法
- 茹でて冷凍、または酢漬け・塩漬けで保存。
カキドオシ(Glechoma hederacea var.)
部位:葉・全草
- 食用
- 若葉をハーブティー、サラダや香り付けに少量使用。
- 薬効
- 利尿、解熱、鎮痛。伝統的に尿路系の不調に使用。
- 採取時期
- 春〜初夏の若葉が最も香り高い。
- 保存法
- 陰干ししてハーブティー用に乾燥保存。
カラムシ(Boehmeria nivea var. nipononivea)
部位:葉・若茎
- 食用
- 葉を湯がいて和え物、茎は繊維利用。若葉は天ぷらにも。
- 薬効
- 止血、消炎、栄養補給。伝統的に外用・内服で利用。
- 採取時期
- 春〜初夏に若葉を摘む。
- 保存法
- 乾燥して粉末化、または湯がいて冷凍保存。
スベリヒユ(Portulaca oleracea)
部位:全草(特に茎・葉)
- 食用
- 生でサラダ、和え物、炒め物に。酸味とぬめりが特徴。
- 薬効
- 整腸、抗炎症、ビタミン・ミネラル豊富(オメガ3も含む)。
- 採取時期
- 夏〜秋。地面近くに這うため若い茎を採取。
- 保存法
- さっと茹でて冷凍、または乾燥は風味を損なう。
ドクダミ(Houttuynia cordata)
部位:葉・全草
- 食用
- 葉を湯がいて和え物、ドクダミ茶(乾燥)として利用。
- 薬効
- 解毒、抗炎症、利尿。民間療法で幅広く使用。
- 採取時期
- 春〜初夏の葉が柔らかく香り良し。
- 保存法
- 陰干しして乾燥茶にする、または冷凍保存。
クズ(Pueraria montana var. lobata)
部位:根・若葉・花
- 食用
- 根は澱粉化して葛粉、葉や花は天ぷらや茶に利用。
- 薬効
- 解熱、疲労回復、血行促進。漢方素材として有名。
- 採取時期
- 根:秋〜冬に掘り上げる。葉:春〜夏。
- 保存法
- 根は洗って乾燥して粉に、葉は乾燥茶または冷凍。
ミツバ(Cryptotaenia japonica)
部位:葉・茎
- 食用
- おひたし、吸い物、薬味。香りが爽やか。
- 薬効
- 消化促進、ビタミン類補給。伝統的に胃腸を整える。
- 採取時期
- 春〜初夏。湿った林縁に多い。
- 保存法
- さっと茹でて冷凍、または湿らせた状態で冷蔵短期保存。
ハマダイコン(Raphanus raphanistrum var. maritimus)
部位:根・葉・花
- 食用
- 若根や葉は浅漬け、葉はおひたしや味噌汁の具に。
- 薬効
- 健胃、消化促進、利尿。大根と似た働き。
- 採取時期
- 春〜秋。海岸沿いに自生することが多い。
- 保存法
- 葉は湯がいて冷凍、根は乾燥または冷蔵保存。
※注:同定ミスや農薬・排気物質による汚染の危険があるため、採取は自己責任です。食用にする前は必ず少量で試し、体調に異常が出たら中止してください。