📋 前立腺がん検査・治療ガイド
🔍 検査時の麻酔:下半身麻酔 vs 局部麻酔
- 局部麻酔(局所麻酔)
・肛門や直腸周囲に麻酔を注射
・日帰り可/意識あり
・痛みは軽減されるが不快感が残る場合も
・比較的低リスク
- 下半身麻酔(腰椎麻酔・仙骨麻酔)
・下半身全体が麻痺/意識あり
・痛み・不快感をほぼ感じない
・やや準備に時間がかかる(病院による)
・術後にしびれや尿閉のリスクも
✅ 痛みや不安が強い方には「下半身麻酔」がおすすめですが、
多くの病院では「局部麻酔+鎮静剤」で十分な場合もあります。
🧬 組織検査で「前立腺がん」と診断された場合の主な治療法
- ① 監視療法(アクティブサーベイランス)
→ 進行が遅いタイプに。定期的なPSA・MRI・生検で経過観察。
- ② 手術療法(前立腺全摘除)
→ がんの範囲が限局している場合に有効。ロボット支援手術が主流。
- ③ 放射線療法(外照射・小線源治療)
→ 体外から放射線を照射/前立腺内に線源を埋め込む方法も。
- ④ ホルモン療法(内分泌療法)
→ 男性ホルモンを抑制し、がんの増殖を抑える。
- ⑤ 化学療法(抗がん剤)
→ 進行がん・転移あり・ホルモン療法が効かなくなった場合に。
📌 治療方針はがんの進行度(ステージ)・年齢・体力などによって異なります。
医師とよく相談して納得できる選択をしましょう。
※この情報は医療専門家の診断を代替するものではありません。
不安な場合は泌尿器科専門医にご相談ください。
🧬 組織検査と前立腺がんの進行度
🔍 なぜMRIだけでは「良性か悪性か」分からない?
- MRIでは「がんの疑いがある部位」は分かるが、確定診断は不可
- 良性の過形成や炎症などでもMRI画像が似ていることがある
- そのため、組織(針生検)で細胞レベルの確認が必要
📌 画像診断はあくまで「疑いを絞る手段」であり、がんの確定は生検によってのみ判定されます。
📊 組織検査後に判明するがんの「進行度」とは?
- Gleasonスコア(グリーソンスコア)
・細胞の異常度(がんの悪性度)を「6〜10点」で評価
・例:3+3=6は低リスク/4+5=9は高リスク
- がんの広がり(ステージ分類)
・T1〜T4で腫瘍の大きさや浸潤を評価
・N: リンパ節転移の有無/M: 他臓器への転移
- PSA値
・血中の前立腺特異抗原。がんの進行や再発リスクの目安に。
🧭 これらを総合して、低・中・高リスクに分類し、治療方針が決まります。
✅ 例:診断後のリスク分類
- 低リスク:Gleason 6以下/PSA 10未満/T1〜T2a
- 中リスク:Gleason 7/PSA 10〜20/T2b〜T2c
- 高リスク:Gleason 8〜10/PSA 20以上/T3以降
📌 リスクが高いほど積極的な治療(手術や放射線)が検討されます。
※この情報は医師の診断を補助する目的であり、
最終判断は専門医とご相談ください。